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愛と性とパートナーシップ~助産院ツアーで心に残ったこと~

11月22日は「いい夫婦の日」。知っていましたか?

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結婚してない人は、「自分には関係ない日だ」と思うかもしれません。

 

けれど、結婚していても、していない恋人同士であっても、

愛情を基礎としてつながった人とのパートナーシップという点では共通していますよね。

ということで、今回はパートナーシップについて考えたことをテーマに書きます。

 

いい夫婦の日を前にして行われた調査では、

夫婦関係を円満に保つ秘訣として、

「話をする・聞く」 「言葉にして感謝を伝える」 「信頼する」

が上位3位に挙がったそうです。

 

▼「ラブラブ夫婦になれるかどうかは、パートナー選びの“理由”でわかる?」の記事より

http://news.livedoor.com/article/detail/9492284/

 

つまり、良好なパートナーシップには「思いやりのあるコミュニケーションが重要」ということでしょう。

これは、異性に限らず、家族や友達の間でも言えることじゃないかと思います。

 

 

でも、夫婦や恋人との関係である場合には、

”愛情”や”信頼”がないと円満な関係を続けるのは難しいのではないでしょうか。

 

愛情や信頼があれば、相手の話に耳を傾けるのも、感謝を伝えるのも無理なくできそうな気がしますよね。

そしてそれは好循環を生みます。

 

一方で、夫婦にとって最大級の幸せイベントともいうべき妊娠、出産を機に、

パートナーとの関係が冷え込むこともあるようです。

▼少子化の最も深刻な問題? 夫婦の55%はセックスレス

http://blogos.com/article/98734/

 

「産後クライシス」として、昨年ごろから急速に知られるようになってきました。

どちらかに心身の余裕がなくなったことを発端に、

お互いが思いやりのあるコミュニケーションが取れなくなっていく悪循環に陥るようです。

 

「産後大変な時に支えてくれなかった…」と感じてしまうと、妻は夫をなかなか信頼できなくなってしまいます。

“一度失った信頼はなかなか取り戻せない”ということ、皆さんよ〜くわかっているでしょう。

 

では、妊娠・出産・育児を経ても、

良好なパートナーシップを保つにはどうしたらいいのでしょう?

 

そのヒントになるようなことが、

10月25日に行った「助産院ツアー」で矢島助産院を訪れたときにありました。

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ツアーでは、産後一ヶ月のお母さんと赤ちゃんの健診の様子を見学しました。

 

さらにその後の「一ヶ月間お疲れさまパーティー」にも参加させて頂きました。

 

いわば、同じ助産院で出産という経験をした者同士の一ヶ月後の同窓会です。

6組ほどのご家族が参加していました。

 

「実際、出産はどうだった?」

「出産後の一カ月はどうだった?」

とご夫婦それぞれのお話を聞くことができました!

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出産を経験した人はもちろん、立ち会った人も、

陣痛の間ずっと助産師が付き添う中で、「安心で満足のいく出産ができた」と健やかな表情で語っていたのが印象的でした。

 

聴く人に「子ども産みたいなぁ」と思わせるような幸せ感に満ちたひとときでした。

なかでも特に印象的だったのが、

出産に立ち会ったとある男性が「妻が本当に美しかった!」と話していたこと…!

 

出産というイベントが、

夫たちにとっては、妻とわが子に対する尊敬の念を抱く機会になり、

女性たちは、「夫がいてくれたから産めた」という信頼感を感じる機会にもなるのだなぁと。

 

そして互いに対する感謝と連帯感を深める機会になっていたようでした。

 

愛情が高まるような出産が、夫婦の絆を強くするのに重要なのではないか?と感じました。

 

「一ヶ月間お疲れさまパーティー」の中では、

『産後一ヶ月経ち、セックスを再開できるようになったら』について助産師からご夫婦の皆さんへのアドバイスが。

(それを“パパとママになる前”の参加者も真剣に聞く・・!)

 

産後の指導の現場でよく行われている、

「家族計画はよく話し合って…。避妊方法はこれを…。」というだけではありません。

 

「産後の女性は、育児疲れやホルモンの影響、痛みへ不安などで、なかなかセックスに対して気がのらないもの」

ということを伝え、「男性はそのことを理解した上で、サポートをしてあげて」と。

 

これは男性たちにはわかりづらい産後の女性の心身の変化ついて知らせるもの。

女性がなかなか言いづらいことを助産師が代弁することも大切だと感じました。

 

同時に、女性に対しては、男性の気持ちを汲んで

「最初は産後のセックスに抵抗があるかもしれないけれど、受け入れるように歩み寄ってあげてね」と伝えていました。

 

こんなこと、誰も教えてくれないですよね。

こうした産後の夫婦におこりやすい”ずれ”について知らないまま悪循環に陥る夫婦がいかに多いかは、最初に掲載したデータが示しています。

 

セックスがなくても円満な夫婦はたくさんいるでしょうし、

セックスがないとダメ、といいたいのではありません。

 

でも、できることなら維持した方が関係が円滑になる、

カップルにしかできない大事なコミュニケーションだと思うのです。

 

実際、セックスの時に分泌されるオキシトシンというホルモンは

「愛情のホルモン」、「社会性のホルモン」、「絆のホルモン」

などと言われ、相手への愛情を高める作用があります。

 

▼オキシトシンについてマニアじゃなくてもわかるまとめはこちら!(笑)

http://www.lifehacker.jp/2014/09/140910_oxytocin.html

 

多忙な現代人にとって、相手が必要なセックスは「面倒」なことかもしれません。

でも、お互いにふれあうことが心地よく、習慣になっていれば抵抗は少なくなります。

 

”ぱぱとままになるまえ”から、気遣いのある気持ちいいコミュニケーションをもって、

永く円満なパートナーシップをつくっていけたらいいですね。

 

takayo